
賃貸物件を借りる時に払う敷金・礼金。
最近は人口減少や新築アパートの乱立で競合物件が増え、「敷金・礼金が0円」の募集広告やCMを見かけることが多くなりましたが、全ての物件で0円というわけではありません。
どっちがお得なのか迷いますよね。
私は払うプラン方が良い場合が多いと考えています。
アパート3棟(20戸)を保有するオーナーとして、また入居者を募集している立場として、いろいろと考えた末の結論です。
そこで今回は、敷金・礼金の意味合い、そして礼金を支払うことでの家賃の変化をご紹介します。
これからアパート暮らしを考えている方への参考になれば嬉しいです。
敷金・礼金とは?
賃貸物件契約の際に家賃とは別に敷金・礼金がかかる場合があります。
ここで、敷金・礼金とは・・・
- 部屋の原状回復費用として予め払うお金
- 契約終了後、原状回復費用を差し引いた分が戻ってくる
- 大家さんにお礼の意味で払うお金
- 契約終了後、戻ってこない
敷金に関しては退去時に退去者責任の修繕が必要になった場合、退去者がお金を払わないリスクを減らすために存在してます。
アパートオーナーがあらかじめ敷金を頂いていれば、高額な修繕費用がかかっても、敷金分までの修繕費用は回収できるからです。
もちろん、通常の生活で故意に壁を傷つけたりしない場合には、敷金は全額返金されます。
現在の礼金の意味とは
昔はアパートオーナーの立場が強く、礼金はオーナーさんにお礼として支払う要素が強かったです。
今は入居者がアパートを選ぶ立場になっているためお礼の要素は全くありません。
一部の地域では異なる場合もありますので悪しからず。
なぜ礼金が存在しているのか下記の2つのプランで紹介します。
礼金の有無によるプランの違い
例えば賃料が4万9千円(うち共益費3,000円)だとしましょう。
家賃:5万2千円
家賃:4万9千円
礼金を2か月分支払った場合は、家賃を毎月3,000円下げています。
その理由は、アパート検索サイトで家賃5万円以内という条件にひっかかる効果があるからです。
入居者のメリットとしては初期費用はかかるものの、毎月の支出を3,000円さげられます。
但し、礼金2か月分を回収するのに2年9か月かかります。
長期に入居する事が確実な場合は2年9か月以降は毎月3,000円お得になります。
ちなみに私の物件の募集広告は礼金0円と礼金2か月プランの両方とも出しています。
結局どちらのプランがお得?
分岐点は2年9か月にあります。
上記よりも短期入居なら礼金0円、長期入居なら礼金2か月分払うのがお得になります。
但し、礼金0円プランの場合に注意が必要です。
下記の様な違約金が発生する場合があります。
- 居住年による退去費用の違いの例
- 1年以内の退去 ⇒ 家賃2か月分
- 2年以内の退去 ⇒ 家賃1か月分
入居1か月後に退去されても、オーナーにとってみれば清掃費や新たな募集費用がかかるので、その費用ですね。
そもそも賃貸物件は2年の契約がほとんどなので、礼金を2か月分支払って長く住んだ方がお得に出来ています。
お金がないから初期費用を浮かせようと礼金を払わなくても、長期的に見れば毎月の家賃が高くて家計を圧迫してきます。
- 礼金0円プランだと…
- 早期退去したら違約金で損
- 結果的に長く住んでも損
うーん、やはり礼金を払わないプランは、初期費用が浮く以外のメリットが見つかりません。
女性の方が堅実!?
私が所有している20部屋の統計ですが、30%にあたる6部屋が礼金2か月プランで契約しています。
統計が少なすぎて信憑性がありませんが、礼金を払うプラン加入者のほとんどが女性です。
女性の方が将来の事を堅実に考えてるのでしょうか?
まとめ
- 礼金を2か月払うと家賃が約3,000円お得になる
- 敷金・礼金0円プランは退去時に違約金が発生する可能性あり
- 一人暮らしするならお金を貯めてから
今回はいろいろと細かい計算をしてみましたが、入居者の方がそこまで考えてるとは思いません。
入居の時点でお金がなければ、初期費用を浮かそうとするのは当然です。
所有物件の70%が礼金を払わないため、若者にはお金がないことが浮き彫りに!
アパート経営をしていて面白いのは、どのような目的で入居して退去していくのかが分かるところです。
人の動きを間接的に知る事が出来るのもメリットです。
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